杉山のぶお議会報告 (2007.12.12)

12月11日 本会議にて『商店街活性化条例』が成立いたしました。

以下、その概要についてご報告します。

神奈川県商店街活性化条例 (議員提出第2号議案)

◎目的

 第1条 この条例は、商店街が地域社会の発展に果たす役割の重要性にかんがみ、チェーン店、大型店をはじめ、すべての事業者がその事業を営む地域の商店街における活動に積極的に参加し、協力する機運を高めることにより商店街の活性化を図り、もって県民生活の向上に寄与することを目的とする。

◎定義

 第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

  1. 事業者 商店街において事業を営む者をいう。
  2. 商店会 事業者が商店街の活性化を図ることを目的として組織する団体をいう。

◎県の責務

第3条 県は、市町村と連携して、商店街の活性化を図るために必要な施策の推進に努めるとともに、市町村が地域の実情に応じた施策を推進することができるよう、必要な支援に努めるものとする。

◎事業者の責務

第4条 事業者は、商店街の活性化を図るため、商店会への加入に努めるものとする。

2 事業者は、商店会が実施する商店街の活性化を図るための事業又は地域貢献等の取組に積極的に参加するとともに、応分の寄与をすることにより、当該事業又は取組に協力するよう努めるものとする。

◎附 則

 この条例は、平成20年4月1日から施行する。

◎提案理由

 商店街の活性化を図り、もって県民生活の向上に寄与するため、県及び事業者の責務について、所要の定めをしたいので提案するものであります。


議案(pdf版)

提案説明(杉山のぶお)

議長より発言のお許しをいただきましたので、私(杉山のぶお)は、自由民主党神奈川県議会議員団を代表いたしまして、ただいま上程されました議員提出第2号議案 神奈川県商店街活性化条例につきまして、提案理由の説明をさせていただきます。

 近年、県下において、全国展開の大型店舗やチェーン店のコンビニエンスストアなどが、商店会に加入しないケースが増えてきております。このことが、商店街のさまざまな活動の低下につながり、財政面も含め、商店街活動に少なからず支障を来たしております。

 中には、その商店会の存続が危ぶまれるまでに、会員店舗が減少しているケースもあり、かつて地域コミュニティーの核として、まちづくりの中心であった商店街は、その存在が脅かされているといえます。

 平成16年4月には、全国で初めて、東京都世田谷区が、産業振興基本条例を改正し、商店街に出店する小売業者などに対し、商店街組合などに加入することを求める規定を設けました。

 この世田谷区の条例改正以降、全国の40以上の市区町村で、商店会への加入促進を求める条例制定の動きが続いており、これらの中には、商店会への加入促進のほか、商店会活動への参加や商店会活動への寄与に関する努力規定を定めている条例もあります。

 県内においても、相模原市が、商店会への加入促進に関する規定を盛り込んだ条例を制定し、本年4月から施行されております。

 また、平成18年12月には、大分県で、都道府県としては初の、議員提案による、商店会への加入や費用負担を求める内容の条例が制定されております。

 わたくしども自由民主党では、地域経済の活性化とまちの表情や賑わいの創出を目指すことを目的として、平成14年に商店街振興議員連盟を設立して以来、毎年各地の商店街を視察したり、商店街の皆様と意見の交換をしてきました。

 その結果、本県においても商店会への加入などについて規定する条例が必要ではないかと考え、本年2月以来、本会議、委員会などの場で、議論を重ねてきました。 また、最近では、11月に、商店街のみなさまや、県内33市町村すべての、商店街振興にかかわる担当者の方々と意見交換したところです。

 自由民主党は、商店街の元気が神奈川の元気であると考えております。これまでの活動を踏まえますと、今まさに、本県においても、商店会への加入促進規定などを盛り込んだ条例を制定する機が熟したと考え、ここに本条例を提案するものであります。

 それでは、この条例案の概要について説明をいたします。

 まず、第1条の「目的」でありますが、チェーン店、大型店をはじめ、すべての事業者がその事業を営む地域の商店街における活動に積極的に参加し、協力する機運を高めることにより商店街の活性化を図り、もって県民生活の向上に寄与することを目的としております。

 昨今、ナショナルチェーンといわれるハンバーガーや牛丼のチェーン店などにおいて、地域別価格を導入する動きもありますが、これは、これらのチェーン店が、地域の事情等を考慮するということにほかなりません。地域に溶け込む精神があるのであれば、商店街の活動に参加するのも、また至極当然といえるのであります。

 この点は、首都圏に位置し、チェーン店の展開がめざましい、本県の地域性を踏まえた特徴であります。

 次に、第2条は、必要な定義規定であります。

 次に、第3条でありますが、県の責務を2点定めております。第1は、市町村と連携して、商店街の活性化を図るために必要な施策を推進することの努力規定、第2は、市町村が地域の実情に応じた施策を推進することができるような必要な支援の努力規定であります。

 この点は、地方分権の流れ及び、政策実行力のある市町村が多く存在する本県の地域性を踏まえ、市町村の独自施策の支援を強調したものであります。

 この条例は、最低限のルールを定めたものでありますから、各市町村においては、地域の実情を踏まえた独自の条例を制定するなど、さらなる取組を大いに推進することを期待するものであります。

 次に、第4条は、事業者の責務を定めており、第1項は、商店会への加入の努力規定、第2項は、商店街の活性化を図るための事業又は地域貢献等の取組への、積極的な参加及び応分の寄与の努力規定であります。

 最後に、附則についてでありますが、本条例案の施行期日について、平成20年4月1日から施行することを定めております。

 このたびの議員提案による政策的条例が可決されますと、純然たる政策的な条例としては、昭和29年の神奈川県青少年保護育成条例以来、実に五十数年ぶりのこととなります。地方分権が進む中、県政を円滑に推進するために、これからも県民生活の向上に向けて、政策的条例を積極的に提案するなど、議会みずからが政策立案能力を高めていく努力を怠ってはいけないと考えるものであります。

 議員各位におかれましては、本議案にご賛同いただきますようよろしくお願いを申し上げます。

 以上をもちまして、私の提案説明を終わります。



民主党 松崎議員の質疑及び答弁内容

答1 初めに、本県におけるチェーン店、大型店等の業態別及び地域別の加入状況の概況についてのお尋ねをいただきました。

○ 業態別のほうからお答えします。   県商店街連合会の調査によりますと、全体の加入率は78.8%でございますが、コンビニなどのチェーン店が65.1%、居酒屋などの夜間飲食店が63.1%と低くなっております。

○ 次に、地域別についてですが、いくつかを例示しますと、

  横浜市では大型店が78.2%、チェーン店が65.9%、

  川崎市では大型店が81.5%、チェーン店が66.2%、

  厚木市では大型店が21.1%、チェーン店が28.0%、

 となっており、地域によりおおきな違いがございます。

 

答2 次に、関係者の意見聴取などの経過についてのお尋ねをいただきました。

○ 提案説明にもございましたが、平成14年の議員連盟発足以来、毎年2回(延べ12回にわたり)、県内各地の商店街を視察し、意見を交換してまいったところですが、その中でも、このような商店会への加入促進につながる方策についての意見が出ていたところですが、

○ ここにきて条例制定を具体化するにあたり、あらためて神奈川県商店街連合会と2回、県内33の全ての市町村の担当者と1回、意見交換の場を持たせていただき、それぞれ意見をお聞きし、条例制定に向けての理解をいただいたところであります。

 

答3 次に、条例案の第3条の理解の仕方についてのお尋ねをいただきました。

○ わたくしどもでは、商店会への加入率の低下等による商店会の疲弊が喫緊の課題であるとの認識のもと、まず加入の促進や、商店街の事業や地域貢献への取組への協力についての条例を制定しようといたしましたので、

○ お尋ねにありましたとおりの理解で結構でございます。

 

答4 次に、商店会の責務や県民の協力についてのお尋ねをいただきました。

○ わたくしどもでは、加入の促進等については、事業者や県の責務が第一に重要であると考え、商店会や県民の責務についての条文はあえて設けておりませんが、

○ 申し上げるまでもなく、商店会には商店街を活性化するために、更なる自助努力が求められるところでございますし、

○ 県民の皆様においても、商店街の活性化が地域の活性化につながり、それが最終的には地域住民の福祉向上につながるものとの認識をお持ちいただき、それぞれの立場からご協力をいただければと期待するものであります。

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